一瞬でよみがえる記憶
「あっ、あの帽子は!」
見た瞬間、キュンとしました。
先日母が旅行に被ってきた帽子が、
24年に平田暁夫帽子教室の卒業制作で作った帽子だったんです。


1番頑張って作った帽子。
1番苦労して作った帽子。
’斜めに段をいれたい。’
そう思って作り始めた帽子は、
時間も愛情もたっぷりかかりました。
まずは元になるチップ(型)を作るのですがこれが大変^^;

バクラム(木の皮をを編んだもの)で形を作り、
それに3重にして、石膏でかためる。
そしてアイロンで表面を整えます。
これだけで一か月はかかったと思います。
麦わら素材で型入れした帽子はこちら。

そしてチップから型紙を作ります。
残念ながら型紙は行方不明。
(ただ捨てるはずがないので、
家じゅう捜索してみたいと思います。)
そこからようやく帽子作りへ。
これも斜めの段のところを縫うのが、
かなり難しかった記憶が。
裏を寒冷紗という素材で作って、
それにオーガージーののせて・・・・
全てが大変で
全てが楽しかった。
平田暁夫帽子教室は、
素人の私が世界で活躍する先生に
学べるというスペシャルな出来事。
あの時の200%でがんばった記憶が
母に会った瞬間思いだされました。
軽やかな復活~カジュアルに楽しむ
とっても苦労して作った帽子ですが、
実は私は1回しか被っていません。
オーガンジーのエレガントな帽子なので、
帽子教室のパーティーで被ったきりだったんです。

それからずっと実家で眠っていた帽子。
今回母は麻パンツにTシャツ&パーカー
カジュアルに合わせてました。


いい感じですよね!
’実はカジュアルにも楽しめる帽子だったんだ!’
新しい、そして嬉しい発見です。
帽子ってやっぱり被ってあげるのがいいですね。
24年ぶりに日の目をみることができて、
母に感謝です。
オリジナル帽子作り~帽子と向き合う特別な時間を
簡単にかわいいものができるのも楽しいけど、
苦労して作ったものには特別な愛しさが。
じっくり向き合う帽子作りは
じっくりいい時間がすごせます。
シンプリンの帽子教室では、
作ってみたい!と思う帽子を形にする
パターンメーキングレッスンもしています。
型紙作りからお伝えできるのは
この時の経験が原点に。
25年前に教室でたくさん教えていただいたことを、
少しづつでもお伝えして、
’世界に一つだけの帽子’作りをかなえていただきたいと思います。
私もオリジナル帽子を作ってみたいという方はこちらから。
月に1回(平日)に2名様以上で開講いたします。
それにしても続けることって本当に大切。
今思い出しても教室で1番下手っぴだった私を、
いつも温かい言葉で励ましてくれて先生方。
「岡部さんは大器晩成型、
コツコツ頑張ったら必ず上手になるよ。」
その言葉をいつも胸に、コツコツ続けて今へ。
お仕事になったのは自分でもびっくり!
「帽子作り、頑張ってるよ!」
あの頃の私に伝えたいです。